私が他人に中華スマホをお勧めしない理由~HUAWEI禁止の世界情勢その1

2018年12月5日記

スマートフォンを中心としたガジェットを検証するYouTubeチャンネルを運営しているので「どのスマホがお勧めですか?」という質問コメントを数多く頂きます。

結論から言うと「使う人の用途による」ので、漠然と「どれ」と聞かれても困るのですが、判断できうる情報の中で私なりの回答をさせて頂いております。

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現時点でスマートフォン購入の際に、選択肢のひとつとして必ずと言っていいほど上がるのが所謂中華スマホだと思います。

中国スマホメーカーの技術の進展は目覚ましいですし、発展中の巨大市場を抱えているからこそできるチャレンジングで、面白みのあるスマートフォンが多く発売されています。

私のチャンネルでも多くの中華スマホを扱っていて、メーカーでいうとZTEやHUAWEI、OPPOなどがその例で、blackberryも中国TCLにブランドライセンスしているので、中華スマホの一つと言えるでしょう。

では、赤の他人にそれら中華スマホをお勧めするか、というと決してお勧めしません

その理由は、巷間言われている「情報が抜き取られる」というような曖昧なものではなく、その取り巻く環境が「極度に政治化してしまっている」からです。

 

HUAWEIが危険だとされる理由はいくつかあります。

①人民解放軍出身者(通信部門研究者)によって設立された。

②2012年の米国の調査で、米国内でスパイ行為をしているとの指摘が報告された。

③上記②に絡み、米国へのサイバー攻撃の主要的役割を担っていると指摘された。

④2018年8月米国防権限法により、米政府やその関係機関での使用が禁じられた。

⑤カナダがHUAWEI社員に対するスパイ行為の疑いでビザを発給しなかった事例。

⑥オーストラリアで、政府やその関係機関での使用を一部禁止している。

⑦欧州では、HUAWEI製品をセキュリティ調査する組織が設置される。

⑧ニュージーランド政府が販売禁止の方針を決める。←New!

その他にも「利用規約で個人情報の抜き取りを前提としている」と捉えられても仕方ないと思われるような文言があったり(現在は一部修正)、
sumahoinfo.com

▽2017年9月に更新(修正)された使用許諾契約

consumer.huawei.com

 

私が敬愛してやまない、ガジェットデジモノレビュアーの“かじまっくチャンネル”さんが、HUAWEIに直接確認されたことで、“HUAWEIのスマホが「勝手にBaidu(中国のサーバー)」に通信している事実がある”と判明したり(↓以下の動画です。余談ですがこの動画は、個人的に神動画だと思うので、まだの方は是非ご視聴を) 

www.youtube.com

HUAWEIは怪しさ満載なわけです。

 

ただ、怪しいという理由からHUAWEIの製品をお勧めしないわけではありません。

かといって「疑わしきは罰せず」という推定無罪の理論を主張するつもりもありません。

どちらかというと「君子危うきに近寄らず」という方針を取るべきだと思っていますが、より明確に、HUAWEI以外のメーカーでも、中国に関連する通信機器メーカーを他人にお勧めできない理由があります。それは、、、

中国は2017年に“国家情報法”を施行し、どんな組織であれ政府の命令により治安当局に協力と支援をする義務を法律で定めているのです。

もちろん、一旦有事になれば、米国を代表とする自由主義社会でも、日本でも、かつての「国家総動員法」のような法律は施行される可能性はある、と思っていますが、そういう一種の超法規的法律が常に存在するというのは、一党独裁国家だからこそ出来うる事ではないでしょうか。つまり、危うい可能性が高く、それを支える法制度がある以上、他人にお勧めはできないのです。

ただ、だからといって即刻利用を禁止すべきかというと、そこまでは思っていません。現時点で、個人のビジネスマンや学生などが使う分には、特に問題ないと思っています。

もし、あなたが政府関係者や知的財産等の機密情報を入手或いは扱う立場にあるのならば、中華製スマホを使ってほしくはないとは思います。これが本音です。

 

 

「動画で商品を紹介しておいて、お勧めしてないなんてあり得ない!」

とご立腹される方もいらっしゃると思いますが、私としては「商品紹介=お勧め商品の紹介」でななく、「商品紹介=商品購入の判断材料の提供」と考えています。

と言っても、メーカーよりのいい事ばかりお伝えすれば、ミスリードを招くのは当然のことですので、今後HUAWEI製品に限らず、中華製スマホを動画にする際は、このブログ記事添えて、一応の注意喚起をしたいと思います。

youtu.be

 

少し長くなりましたので、稿を変えて続きを記したいと思いますが、まとめとして、

①HUAWEIには様々な疑惑があるが、情報抜き取りの明確な証拠もない。

②中国には、超法規的な(一党独裁が既に超法規的ですが)法律がある。

③中華製通信機器を、個人が使う分には現時点では問題はないと考えている。

④ゆえに、今後も新製品で魅力的な端末が出れば取り扱いたいと思っている。

⑤しかし、今後日本政府が個人の使用をも禁止とすれば、もちろんそれに従う。

というのが、私のそしてYouTubeチャンネルのポリシーになります。

 

個人的には、HUAWEI端末はコスパに優れ、オリジナリティもあるので好きなメーカーですが、それだけにその周辺事情は知っておくべきだと思いますし、お知らせもすべきだと思っています。少しナーバスな問題ですが、一度自分なりの考えを表明しておく必要があると考え、記事にしました。

つづきは後日必ず!

 

では、また!!

 

▽12月7日追記 続きを書きましたのでよろしければご一読ください。

www.hyzuki.com

 

▽以前ライブでこの話題を取り上げた際も多様な意見を頂きました。

youtu.be

 

 

▽チャンネル登録もオニャシャス

www.youtube.com

 

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